『花咲小路二丁目の寫眞館』 小路幸也
カメラマンの樹里さんは花咲小路二丁目の久坂寫眞館の面接にやって来て、ここで働けることになりました。おまけに住み込みでいいという条件でとてもラッキーです。
写真館の重さんはいいカメラマンなのにお客様の写真を撮らないので、どうしてなのかと聞いてみると「奇妙なものが写真に写りこんでしまう」というのです。それじゃ、動画を撮ったらどうなるんだろう?とやってみたらタイムスリップしてしまって!あら大変!
この危機を回避するには「セイさんしかいない!」ということになるのですが。
セイさんが婿入りした矢車家のことや、火事で焼失してしまった4丁目のアーケードのことが物語の中心になっていくのですが、昔からある商店街にはいろんな人がいたんですね。ずっと続いている久坂寫眞館のようなところは珍しくて、子どもの代になって別の業種になっていたり、廃業してしまって建物だけが残っているところもあったりするのです。
セイさんの活躍を久しぶりに読むことができて楽しかったなぁ。今回の展開から想像すると、樹里さんはずっと写真館で働いてくれそうですね。また別のお話で登場してくれないかしら。
2399冊目(今年98冊目)
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