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『動物会議』 エーリヒ・ケストナー

Doubutukaigi

動物会議
Die Konferenz Der Tiere

ケストナー少年文学全集8

エーリヒ・ケストナー
Erich Kastner

高橋健二(たかはし けんじ) 訳

岩波書店

ドイツ

 人間たちがまた戦争を始めたのです。戦争をやめるための会議をいくらやっても議事録が増えるだけで戦争はなくなりません。戦争のせいで子どもたちが苦しんでいるのを見かねた動物たちが会議を行いました。最初の演説がこれです。

「われわれがここに集まったのは、人間の子どもを助けるためです。なぜ?人間自身はこの彼らのもっとも大事な義務をゆるがせにしているからです!われわれは一致して、ふたたび戦争や苦しみや革命をおこさせないように、要求します!そういうものはやめなければなりません!なぜなら、やめることができるのだからです!それゆえ、やめる義務があります!」

 動物たちが人間たちに戦争をやめるように働きかけても、いっこうに戦争は終わりません。そこで動物たちは最後の手に出たのです。

 本当に人間は愚かです。自分たちの欲得のためにいさかいを起こし、それが戦争になっていくのです。動物たちはそんな人間たちにこんな要求を出したのです。

 

 国境をなくそう。そして戦争をやめよう。

 
 第二次世界大戦のような愚かな戦争がもう起きて欲しくないという思いを込めて、ケストナーはこの作品を1949年に発表しました。それから70年以上たった今も、相変わらず人間は愚かなままです。未来が愚かな大人によって壊されることがないようにというケストナーの思いを、これからも伝え続けなければいけないのです!

 

この本には「動物会議」「腕ながアルツール」「魔法をかけられた電話」が収められています。

エーリッヒ・ケストナー こわれた時代」を読んで、この本のことを知りました。この本にはケストナーの強い思いがこもっっています。

 

2392冊目(今年91冊目)

 

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