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『BLACK JACK 2』 手塚治虫

BLACK JACK(ブラック・ジャック) 2

手塚治虫(てづか おさむ)

秋田文庫

 ブラックジャックは金のためにしか働かない冷たい奴だと思っている人が多いけれど、実は手術を依頼してくる人間のほうがよっぽど酷い奴ばっかり。命を助けてくれるならお金はいくらでも払うって言ったくせに、平気で値切ったり踏み倒したりする輩が大勢います。

 自分にはできないことをやってもらうには、それなりな対価が必要だということを理解できない人が世の中には多いんだなぁ。

 でも、世の中にはちゃんとわかっている人もいます。「おばあちゃん」に登場するおばあちゃんは、そういう意味では筋の通ったすごい人だったのよね。ブラックジャックの最初の患者だったシャチも義理堅かったなぁ。

 「流れ作業」で多くの患者を診ていたお医者さんは、病気や傷を治すだけが医者の仕事だと勘違いしていたのね。患者の心まで考えが及ばなかったのが、患者が減っていった原因だったのだけど、こういう医者って今でも多いような気がします。本当に大事なのは、ちゃんと診てもらっているという安心感なんだと気がついてくれたかなぁ?

 「友よいずこ」のタカシくんは本当に「人のため」ということをずっと考えていた人だったのですね。タカシくんの皮膚をもらったブラックジャックは、タカシくんの思いも背負って生きているんだろうなぁ。だから、皮膚の色が違うことを言われても気にしないで「この皮膚はタカシの形見」と言えるのでしょう。

 ブラックジャックには、手塚作品のスターたちが突然登場するのが楽しいです。「ダーティ・ジャック」の幼稚園の先生はサファイヤだし、「助け合い」の通行人にアトムがいたり、お茶の水博士やランプが登場したり、ニヤニヤしながら読んでます。

 ピノコはけなげよねぇ。一生懸命に勉強したり、料理を作ったり、ブラックジャックのお手伝いをしたいと本気で思っているのよね。見た目は子どもだけど、中身は19歳だものね。乙女なのよ。

  • おばあちゃん
  • シャチの詩
  • 三者三様
  • 地下壕にて
  • ダーティ・ジャック
  • 友よいずこ
  • 誘拐
  • 流れ作業
  • 助け合い
  • ストラディバリウス
  • ハッスルピノコ
  • 病院ジャック
  • 座頭医師

2441冊目(今年140冊目)

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