『オトーさんという男』 益田ミリ
女の子にとって、母親というのは近い部分があるけれど、父親ってのには微妙な距離感があるのよね。母親と「お父さんの、こういうところがねぇ」って内緒話をすることはあっても、父親とそういう話をすることってなかったもんなぁ。父親が出かけている日に「いつもは食べられないあれ食べよ!」みたいなこととか、テレビで野球見てたなぁとか、ミリさんと同じような思い出はあるけど、でもちょっと違うなぁって感じもあるんです。
この本を読みながら、海水浴へいって、横泳ぎ(のし)を教えてもらったこととか、一緒にパチンコへ行ったこととか、食堂でソフトクリームを一緒に食べたこととか、わたしの父のいろんなことを思い出しました。
わたしの父は手先が器用な人で、指先の感覚が大事な仕事をしていたから、いつもちゃんと手入れをしていました。爪を切ったら必ずやすりをかけていて、かなり歳を取って目が見えなくなってからも、指先がとてもきれいだったことを憶えてます。
子どもの頃に、テレビでいつもスポーツや格闘技の番組を見ていた父の影響で、わたしもそういうものが好きです。わたしの興味の根っこのところは、そういうものでできているような気がします。
仕事をしている父を毎日見ていたから、わたしの中で父のイメージはきちんと保存されています。それって、とても幸せなことですね。
2417冊目(今年116冊目)
« 『なごり歌』 朱川湊人 | トップページ | 『ビブリア古書堂の事件手帖 6 栞子さんと巡るさだめ』 三上延 »
「日本の作家 ま行」カテゴリの記事
- 『持続可能な魂の利用』 松田青子 25-344-3740(2025.12.12)
- 『それいけ!平安部』 宮島未奈 25-305-3701(2025.11.03)
- 『教わる力』 牧田幸裕 25-282-3678(2025.10.11)
- 『ルポ失踪 逃げた人間はどのような人生を送っているのか?』 松本祐貴 25-260-3656(2025.09.19)
- 『小さく分ければうまくいく』 森本繁生 25-247-3643(2025.09.06)



コメント