『横浜駅SF 全国版』 柞刈湯葉
駅監視システムとの情報戦に挑む『京都編』、横浜駅の崩壊と再構築を観測する『群馬編』、駅の侵食から逃れた代償に暴力が許容される『熊本編』、消息不明になった北の工作員の行方を追う『岩手編』を収録。(書籍紹介より)
どこまでも広がっていく「横浜駅」との闘いは、全国各地で繰り広げられています。エキナカで暮らす人たちの生活も、地域によってまるで違っています。より上層階に住む人たちの地位が高くて、そのヒエラルキーはよほどのことがないと崩れないものになっていたり、エキナカのシステムを破って生きている人がいたり、それぞれの生活があるのです。
横浜駅から追い出されて孤島に住む人の話は、スペクタクルでもあり、人間の悲しさも感じるものでした。
横浜駅に送り込まれた諜報員はいろいろな地域で調査を続け、様々な情報を得ますが、結局ユキエさんの謎は解けなかったのが残念です。ということは、更に続編があるのかしら?
本編はもちろん面白かったのですが、「あとがき」の面白さは格別でした、ふふふ。
2431冊目(今年130冊目)
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