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『蜜蜂と遠雷 上』 恩田陸

蜜蜂と遠雷 上

恩田陸(おんだ りく)

幻冬舎文庫

第156回(2016年下期)直木賞受賞作

近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。 自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。 かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。 楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。 完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。 天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。 その火蓋が切られた。(書籍案内より)

 クラシックのコンクールは様々な場所で行われています。そこにエントリーするのは若い人がほとんどです。そんな中で28歳の高島明石はかなり変わった存在でした。ピアノを弾くのが好きで、ずっとピアノと暮らしていきたいという思いから楽器店に就職し、28歳にして最初で最後のコンクールへのエントリーを決めたのです。音大生のように好きなだけ練習できるわけでもなく、大学の先生にアドバイスをもらえるわけでもないのですが、伊達に長く生きてきたのではない、自分の経験や感覚を試してみたいと思っていたのです。

 優勝候補のマサル、天才少女として有名だったこともある亜夜、そして初めてコンクールに出るという塵、彼らは圧倒的な才能を持っているのは間違いないけれど、それぞれに全く違った境遇で育ち、まったく違った考えを持っているのです。

 第一次予選には100名ほどのエントリーがあり、それぞれが選んだ曲を演奏します。言葉だけでどうしてこんなにスリリングな演奏シーンを表現できるのでしょうか?恩田陸、やっぱりすごいなぁ!と思うばかりです。

 そして、24名が第二次予選に進みました。4人はどんな演奏をするのでしょうか?続きが楽しみです。

2443冊目(今年142冊目)

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