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『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』 ヤニス・バルファキス

父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。
Talking to my daughter about the economy

ヤニス・バルファキス
Yanis Varoufakis

関美和(せき みわ)訳

ダイヤモンド社

ここで質問。銀行はミリアムに貸す50万ポンドをどこで見つけてくるのだろう?
早合点しないでほしい。「預金者が預けたおカネ」は不正解。
正解は「どこからともなく魔法のようにパッと出す」。
では、どうやって?
簡単だ。銀行の人が5という数字の後ろにゼロを5つつけて、ミリアムの口座残高を電子的に増やすだけ。(本文より)

 なぜそんなことができるのかわたしにはわからない。でも、銀行は損をしない方法をちゃんと用意している。

たとえば、銀行はミリアムに貸し付けを行った後、その債権を小口に分割してたくさんの投資家に販売するようになった。50万ポンドのローンを5000人の投資家に分けるとすると、銀行はそれぞれの投資家から100ポンドずつ受け取れる。
しかし、ミリアムのローンを買いたい投資家などいるのだろうか?もちろんだ。なぜなら銀行は投資家に対して、銀行に100ポンド預金した時よりも高い金利を受け取れるように設定するからだ(とはいえ、ミリアムが支払う金利よりは低く設定する)。
こうすれば銀行はすぐに50万ポンドを回収できるし、利益も受け取れる。もしミリアムが破産して借金が返済できなくなっても、5000人の投資家が損をするだけだ。

 こういうこと、学校では教えてくれなかった。会社でも教えてくれなかった。じゃぁ、どこで勉強すればいいのさ!というわけで、この本を読んでいるのだけれど、世の中の仕組みをこうやってちゃんと理解することってとても大事。

 ただじっとしていても知ることはできない情報を、自分から取りに行かなければ世界の流れやお金の流れから置いて行かれるだけなんです。

 

 この本を書いたのはギリシャの元財務大臣ヤニス・バルファキス。難しい言葉を使わずに経済についての話をしています。といっても、彼はギリシャ人ですから、ギリシャ神話をたとえに出しているところが結構あって、そういう部分に疎い方にはわかりにくいところもあるかもしれません。

 でも、ほとんどの部分は実にわかりやすいし面白いのです。たとえば、「オーストラリアを侵略したのはイギリス人だが、どうして逆じゃなかったのだろう?」という質問にちゃんと答えられる日本人はほとんどいないんじゃない?と思えるんです。「オーストラリアの先住民アボリジニが平和を愛する人たちだったから」なんて平和ボケした回答をしている場合じゃないんですよ。

 イギリスをはじめとするヨーロッパでは農業が広まり「余剰」が生まれたのです。この余剰を売りつける相手が欲しかったのです。それに対してアボリジニは自給自足の社会が出来上がっていて、他の土地や国にそれを売って利益を得る必要などなかったのです。だからアボリジニがイギリスを侵略する理由がなかったということなのです。

 侵略をしようとする側の考え方は今も昔も変わりありません。今まさにロシアや中国がやっていることがこれなんですよね。

  そうか、そうだったんだと思うことがたくさん見つかる本でした。

2462冊目(今年161冊目)

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