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『「顔」の進化 あなたの顔はどこからきたのか』 馬場悠男

「顔」の進化 あなたの顔はどこからきたのか

馬場悠男(ばば ひさお)

講談社 ブルーバックス

 顔を構成する目・鼻・口・耳は、それぞれ特徴的な進化を遂げてきました。馬のように草や葉を食べるには、口が前へ突き出ている方が便利ですから、いわゆる「馬面」になっていくのです。同じように草を食べる動物でも、ゾウの場合は鼻が発達したので、馬面にはならず、丸顔です。そして、あの大きな耳は、聴力のためというよりも、パタパタさせて体温を下げるために役立っているそうです。

Kirin  キリンは首が長く、木の上の方の葉を食べるのに便利な体型です。馬や牛などの他の四足歩行の動物たちと違って、後足と比べて前足が極端に長いので、上のものを食べるには便利ですけど、水を飲むときなど下にあるものに顔を持っていくのは大変です。

 さて、人間を含む類人猿は、前足(腕)が発達して、物を捕まえて口まで持ってくるということができるようになったので、口が前へ突き出る必要がなくなりました。

 こんな風に顔の作りを考えていくのって、なかなか楽しいものです。

 

耳垢については、じつは外耳道に生えている細い耳毛(じもう)の毛根にもアポクリン線があり、その分泌物に特有のにおいと苦みによってダニ、ノミ、シラミ、ナンキンムシなどの隠微な虫を遠ざけている。試しに耳垢をなめてみると、よくわかる。そして、この分泌物が多いと耳垢が湿り、少ないと乾く。だから外耳道にもアポクリン線が少ない北方アジア人には、耳垢が渇いている人が多いのだ。おそらく極寒の地では、それらの害虫が少ないので、アポクリン線の分泌物が少なくても差し支えなかったのだろう。シラミは極寒のちでも人体に密着して住んでいたはずだが、毛や服の隙間にしがみつく性質があるので、耳の穴には入らなかったのだろう。(本文より)

 これは顔の作りとは直接は関係ありませんけど、自分の祖先がどこから来たのか?と考える時の一つのヒントになるわけです。この定義から行けば、私の祖先は「北方アジア人」なんだろうなぁなんて思いを馳せるのも、いいもんじゃないですか。

2468冊目(今年167冊目)

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