『BLACK JACK 7』 手塚治虫 203
ブラック・ジャックの倫理観は、とても面白いと思うのです。正義だけでは成り立たない世の中で、自分のようなアウトサイダーが必要とされる場があって、そこに対して異議を唱えてもしょうがないのだと語る「白い正義」。このような話を書いてしまう手塚先生は、世の中の様々な理不尽さを感じているからこそ、ブラック・ジャックというキャラクターを思い付いたのでしょう。
公害や社会問題も数多く取り上げていますが、「ふたりのピノコ」のあの少女のように、理不尽な理由で命を落としてしまう子のことを考えると、やりきれない気持ちになってきます。
どうして、私利私欲に走る人がこんなにも多いのでしょう?都合の悪いことは胡麻化してしまえばいいと思っている人が昔も今も大勢います。みんないつかは死ぬと決まっているのに執着する人、生きたいのに生きられない人、命って何なのでしょうね。自分の命が大事なように他人の命も大事なのだと思えない人がいることに、気づかせてくれるブラック・ジャック先生、ありがとう。
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