『1日10分のしあわせ NHK国際放送が選んだ日本の名作』
こんな風に1日10分ずつの読書をするって、なかなか面白いものです。短い文章の中に、作家それぞれの個性が光っているのが見つけられたら、とても幸せな時間を過ごしたということですよね。
この本の中で一番気に入ったのは宮下奈都さんの「アンデスの声」です。短波放送なんて言葉を知っている人の方が少なくなってしまった今、ベリカードのことを知っている人も余りいないでしょうね。海外の放送が聞こえたよって連絡をすると、放送局からベリカード、正式にはベリフィケーションカード(Verification Card)「受信証明書」が送られてきます。調べてみたら、今でも行われているというのにビックリ!
田舎の祖父と祖母が、若かりし頃にラジオを通して遠くの国に思いを馳せていたなんて、なんてロマンチックなんでしょう!
・朝井リョウ 「清水課長の二重線」
・石田衣良 「旅する本」
・小川洋子 「愛されすぎた白鳥」
・角田光代 「鍋セット」
・坂木司 「迷子」「物件案内」
・重松清 「バスに乗って」
・東直子 「マッサージ」「日記」
・宮下奈都 「アンデスの声」
2498冊目(今年197冊目)
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