『編集者ぶたぶた』 矢崎在美 218
今回は編集者のぶたぶたさん、こんなにも親身になってくれる編集者さんがいたら、作家の方もさぞかし安心して相談できるのでしょうね。愚痴も聞いてくれるし、消極的になってしまっている気持ちを柔らかく包み込んでくれるようなところが、ホントにいいなって思います。
・書店まわりの日
千草さんは、新人の漫画家さん。自分に自信が持てなくて、人前に出るのが苦手です。なのに、山崎さんから書店まわりをしましょうと誘われて、重い腰を上げて出かけました。山崎さんとはPCで画面越しに話したことはあるけど、実際に会うのは初めてなので、かなり緊張してました。
とりあえず「そんな」という前に「ありがとうございます」とは言うようにした。お礼も言わずに否定するのは酷いな、とやっと気づいた。たとえそれが自分の本のことであっても、「面白い」と思ったのはその人なんだから。(本文より)
千草さんが、こんな風に思えるようになったのは、すごい進歩です。それはやっぱり、山崎ぶたぶたさんのおかげよね。
・グルメライター志願
成久さんはグルメライターのアシスタントとしてアルバイトをすることになりました。そこに現れた編集者さんにビックリしていると、「一度驚くと、みんな慣れますから」と言われて、ええ~と思いましたが、しばらくしたら本当に慣れてしまいました。
・長い夢
作家の礼一郎さんは、編集者さんに初めて会うことになりました。待ち合わせ場所にいたのは「ピンクのぶたのぬいぐるみ」、自分は夢を見ているのだと思い、これまで誰にも言えなかった新しい作品の構想を話し始めたのです。
・文壇カフェへようこそ
麻紀さんは新人の編集者です。嫌な上司にいびられて、かなり参っていました。ふと足を踏み入れた「文壇カフェ」というお店がとても気に入って、常連になってしまいました。
・流されて
かほりさんは、久し振りに原宿へ行こうとしていました。電車の中で変な男に絡まれている母子をかばったことから、その2人と一緒に、母親のオーディション会場へ一緒に行くことになったのです。
ぶたぶたさんの姿を見ると、みんなビックリします。そして、つい本音を言ってしまうのです。人間の姿をしていないところや、バレーボールくらいの小ささであることも、普段持っている恐怖心を忘れさせてくれるのかもしれません。ついつい心の声が漏れ出てしまって、それをちゃんと聞いてくれるぶたぶたさんのような人がホントいたら、どんなにいいだろうって思ってしまいます。
2519冊目(今年218冊目)
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