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『川まつりの夜』 岩城範枝 出久根育 210

川まつりの夜

岩城範枝(いわき のりえ)

出久根育(でくね いく)絵

フレーベル館

NetGalleyJP

 リュウはおじいちゃんの家へ遊びに行きました。夜中に裏口から出てみると、どこからかお祭りのお囃子の音が聞こえてくるんです。その音に誘われて歩いていくと、お祭りをやっていました。綿菓子やあんず飴を売っているし、金魚すくいも、お面を売っているお店もあります。

 でも、なんだか不思議な感じです。よく見てみると、浴衣を着て踊っている人たちは、ザリガニだったり、ミミズだったり、カエルだったりしています。

 ずんぐりしたおじさんが、昔ここは川で、川の生き物たちがお祭りをしているんだよと教えてくれました。

 

 おじいさんの家の裏口は、だからあんな形をしていたんですね。わたしの実家があったところの近所にも川があって、そこを暗渠にして道にした後、おじいさんの家と同じような出入り口を作った家があったことを思い出しました。

 

 川は今でも道路の下を流れているけれど、あの頃ここにいた生き物たちはどこへ行ってしまったのでしょう?

 年に一度、ここに戻ってきてお祭りをしているなら、わたしも入れて欲しいな。

 

#川まつりの夜 #NetGalleyJP

2511冊目(今年210冊目)

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