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『先入観はウソをつく』 武田邦彦 234

先入観はウソをつく

武田邦彦(たけだ くにひこ)

SB新書

 あの人はどんな学校を卒業したとか、社長だとか、役人だとか、有名なスポーツ選手だとか、売れているお笑いの人だとか、そういう肩書で人を判断してしまうことが余りにも多過ぎます。総理大臣になったからって人格者だというわけでもないし、スポーツ選手だからどの種目でもできるというわけでもないし。

 

車の来ない赤信号で渡ることの多い外国人、渡らない日本人(p74)

 青信号でなければ横断歩道を渡ってはいけないというのを、日本人はかなり忠実に守っていますけど、ロンドンのお巡りさんが車が来ない交差点ではズンズン横断歩道を歩いているのを見たことがあります。その時に「そうだよねぇ、車と人が行きかうから信号の意味があるので、車が来ないときにまで信号を気にする必要なんかないよね」って思ったことを思い出しました。

 やみくもにルールだけを守っているのって、おかしいでしょ?

 学校の制服だって、欧米の公立学校で制服があるところなんてほぼありません。あんなにギチギチなルールで縛られている制服とか髪型とかって人権侵害の域じゃない?って思うようなブラックな校則がたくさんあります。そういうものを押し付ける学校側の考え方の根っこにあるのは「先入観」なのでしょうね。「学生らしい服装」って、だれの妄想なのかしら?と思うことが多々あります。

 

 わたしが昔から不思議だなぁって思っているのは野球のリトルリーグの子たちが練習する時に、野球のユニフォームを着ているということです。中学や高校でもみんなユニフォームを着て練習しています。それっておかしくないですか?

 大リーグの選手たちの練習風景を見ると、Tシャツに短パンだったり、ジャージだったり、かなり自由ですよね。最低限必要なのはスパイクとグラブくらいです。どうしてキャッチボールするのにユニフォームが必要なのかって思ってしまうのです。

 ユニフォームだって決して安くないものだから、それが買えないから練習に加われないとしたら変な話ですよね。普段の練習はジャージのような動きやすい服でOKにならないのは、やっぱり先入観なのかしら。

 

塩分を獲りすぎるのは必ずしも毒ではない(p112)

 高血圧やむくみやすい人は塩分を獲りすぎてはいけないというのは、よく言われることです。でも最近のように暑い夏には適切に水分と塩分を獲らなければいけませんと言われます。じゃぁ、ちょうどよい加減というのはどのあたりなのかというのはよくわかりません。

 わたしのように低血圧の場合は塩分をきっちり獲りなさいといわれるけれど、それもまたどのくらいなのかはよく分かりません。塩分を取り過ぎたからといって高血圧になるわけでもありません。この件に関しては、どのお医者さんに聞いても明確な答えをもらったことはありません。

 

 自分が正しいと思っていること、日本で正しいと言われていること、外国で正しいと言われていること、それぞれが全く違う場合もあれば、同じ場合もあります。

 他人が持っている先入観によって自分の行動の邪魔をされるのは嫌なことです。そして、自分が持っている先入観に振り回されてしまって、自分が本当にやりたいことができなくなっているとしたら、それはもっと嫌なことです。

 自分が何をするかは、最終的には自分で決めるべきです。そんな時に「きちんと決められる自分でいること」こそが大事なことなのだと思う今日この頃です。

2535冊目(今年234冊目)

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