『めぐり逢いサンドイッチ』 谷瑞恵 265
姉の笹子さんと妹の蕗子さんのふたりでやっているサンドイッチ屋さん「ピクニック・バスケット」のショーケースには、いろんなサンドイッチが並んでいます。タマゴサンド、ハムキャベツサンド、コロッケサンド、それ以外にも笹子さんはいろんなアイデアのつまったサンドイッチを作っています。
蕗子さんは接客したり、コーヒーを淹れたり、帳簿付けをしたり、調理以外を一手に引き受けていて、ふたりだからこそこのお店がやっていけているんです。
タマゴサンドって、東京だとゆで卵をマヨネーズであえたものを挟んでるのがポピュラーだけど、このお店のは卵焼きを挟んだ大阪風。どちらもおいしいのだけど、子どもの頃に食べていた味が一番なのかなぁ。
食べ物の話って、子どもの頃の思い出とつながっていることが多いのね。あれが美味しかったとか、食べそこなって悔しかったとか、同じ名前の料理でも、家のと他所のでは違ってたとかね。嫌な思い出と結びついてしまって嫌いになった食べ物があったり、二度と味わえないものがあったり。
それにしても、この本を読んでいるとおなかが空いてしょうがないんです(笑)
この5篇が収められています。
- タマゴサンドが大きらい
- ハムキャベツの隠し味
- 待ち人来たりて
- はんぶんこ
- おそろいの黄色いリボン
2566冊目(今年265冊目)
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