『本に、オトナにしてもらった。』 中谷彰宏 282
僕は本を読むときに、文字でなく、そこに書かれている声を聞いています。
著者の声を知っている本は、読みやすいです。p38
作者の声を知っていると、その人の声で物語やエッセイを聞くことができるという感覚は、わたしにもあります。その声が頭の中で響くと、まるで話しかけられているような気持ちになって、話に没入しやすいんです。
一冊の本に、心に残る一行があればいい。p115
この本難しかったなぁ、もう一つ面白くなかったなぁと思う本もあります。でも、一行だけ光っていたら、それでいい。その一行のためにこの本を読んだんだって思えればいいんですね。
「あの人は運がいい」と言われる人は、運が来た人ではありません。
目の前に来ている運に、気づけた人です。
~ 中略 ~
本屋さんには、本がたくさん集まっています。
そのたくさんの本が、あなたに声をかけてくれています。
それにどれだけ気づけるかです。p200
本屋さんの目立つところに置かれた本もあれば、本棚で背のタイトルしか見えない本もあります。誰かが本棚へ戻さずに平置きの本の上に置いて行ってしまった本に、心惹かれることもあります。本との出会いも一期一会。ステキな本に出会えるのはとても「運がいい」のです。そんな気持ちで、また本屋さんへ行ってしまう。それが、とても楽しいのです。
中谷さんの本を読むと、必ず素敵な言葉に出会うことができます。そして「わたしは運がいい」と感じるんです。だから、ちょっと弱っているときには中谷さんの本を読むことにしています。
2583冊目(今年282冊目)
« 『あずかりやさん 彼女の青い鳥』 大山淳子 281 | トップページ | 『院内カフェ』 中島たい子 283 »
「日本の作家 な行」カテゴリの記事
- 『朝読みのライスおばさん』 長江優子 みずうちさとみ 24-336-3362(2024.11.26)
- 『小さな出版社のつづけ方』 永江朗 24-284-3310(2024.10.05)
- 『小さな出版社のつくり方』 永江朗 24-271-3297(2024.09.22)
- 『町の本屋という物語』 奈良敏行、三砂慶明 24-257-3283(2024.09.08)
コメント