『ルビンの壺が割れた』 宿野かほる 296
28年前、結婚を約束していた恋人がいたのだけれど、結婚式の当日に忽然と姿を消してしまって、必死に探したのだけれど、結局見つからなかったのです。その人をフェイスブックの中で見つけてしまった主人公は、メッセージを送ります。
「あなたは、その後どう生きてこられたのでしょうか?」
演劇のことばかり考えて生きていた学生時代に2人は出会いました。毎日のように演劇について熱く語り合いました。でも、それ以外のことは知らなかったのです、お互いに。
ルビンの壺という絵は、2人の人が向き合っているようにも見えるし、反転すれば盃のようにも見えます。まるで2人の関係を暗示しているようなタイトルですね。
男が一方的に話しかけている感じが、どうも薄気味悪いのです。無視していればいいのに、どうして彼女は会話をするようになったのか。そこがこの物語のキモだったのですね。男は、今更何を蒸し返そうとしているのか?というのが気になって、ページをめくるスピードがドンドン上がっていきました。
最後は、「そうだったのか~!!」というラストに驚かされました。
2597冊目(今年296冊目)
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