『今を生きるあなたへ』 瀬戸内寂聴 299
まなほ よくテレビのことを悪く言う人がいますが、先生にとってテレビはやっぱりいいものですか?
寂聴 だって、テレビは世の中で起きているいろいろなことを教えてくれるじゃないですか。政治家などでもテレビで顔を見たら、どいつが悪いやつか、だいたいわかります。
まなほ 先生はテレビを見ながら、「こいつは嘘つきだ」とか、よく言ってますね(笑)
寂聴 嘘をついている人は、すぐにわかります。
まなほ でも、普段は本を読んでいることの方が多いですね。
寂聴 私などは、テレビよりも本を読むほうが知識が身に付きます。それに商売柄、本を読まないとね。p105
わたしが子どもの頃、テレビばかり見ていてはダメだと言われました。今はテレビを見ない、そもそもテレビを持っていない若者が増えています。その結果、ものを知らない人が増えていると言われています。時代によって、ものの捉え方がこんなにも違ってしまっているのが不思議でなりません。
テレビを見たり、ラジオを聞いたり、本を読んだりすることで、自分が見たり、体験したりできないことを知るって、とても大切なことであるはずなのに、そういうことをしない人が増えているのです。
今は自由な時代であるはずなのに、自ら鎖国しているような人が増えているのは、何故なのでしょうか?
まなほ 先生はよく、「続けられることも才能だ」と言います。
寂聴 そうです。そもそも好きなことでなかったら、ものごとは続けられません。ですから続けられるということは、それだけそれが好きだということであり、それがその人の才能なのです。p119
最初は楽しかったのに、だんだんつまらなくなってしまうこともあるし、そもそも最初からつまらなかったけど、親からやれと言われていたのでやめられなかったということもあるかもしれません。
ずっと何かを続けられるというのは幸せなことだと思います。それは好きなことがあるからこそなんですよね。
寂聴先生は、文字通り波乱万丈の人生を送ってこられた方。ご自分では「忘れっぽいからいいのよ」とおっしゃってますけど、いい意味で「自分勝手」だったからこそ、99歳まで生き、仕事を続けてこられたのでしょうね。
何か困った時には、誰かに相談することが大事だという寂聴先生の言葉を、ずっと覚えておこうと思います。
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