『「わかる」とはどういうことか』 山鳥重 318
わかる・わからない・でもわかる(はじめに より)
なぜ、わかりたいと思うのだろう?他の人はみんな知っているのに自分だけ知らないのはイヤだから知ろうとするのか?逆に誰も知らないから自分だけは知りたいと思うのか?
興味があっても、ちっともわからないこともあれば、興味はなくてもすぅっとわかってしまうこともあるのも事実です。どうしてこういうことが起きるのかはちっともわからないのです。
英語をもっとわかるようになりたいと思って、かなり熱心に勉強している時期がありました。その時に気がついたのは、英語がネイティブの人と話をしていると話が通じないことが結構あったのです。勉強としての英会話だと単語の意味がわからないと、そこでつっかえる。それをどう質問していいのかがわからない。という状況でした。
ところが、英語がネイティブでない同士の英語会話というのは、かなりいい加減なはずなのに、お互いの理解度は意外と高いのでした。わかろうとする気持ちが強いと、何となくわかってくることがあるんです。
更にすごいのが、脈絡なくわかるという瞬間です。同じものを見て、知らない同士でニヤッとアイコンタクトを交わすという体験を何度かしたことがあります。あれは何なんでしょうねぇ?
「わかる」ということをどんなに理論的に考えていっても、すべてがわかるということはないんです。でも、だからいいのかもしれません。勝手にわかったつもりになって、ただの勘違いのままだったりすることもあるし。本当にわかることより、想像力で補うことの方が楽しいこともたくさんあるのですから。
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