『バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで』 353
バンド臨終図巻
ビートルズからSMAPまで
速水健朗(はやみず けんろう)
円堂都司昭(えんどう としあき)
栗原裕一郎(くりはら ゆういちろう)
大山くまお(おおやま くまお)
成松哲(なりまつ てつ)
文春文庫
バンドがある程度成功した段階で、それは誰のおかげなんだということで喧嘩になったり、儲けたお金の分配で揉めたり、時には、同じメンバーでやっていくことに飽きちゃったとか、ドラッグとか、マネージャーや所属事務所の問題とか、バンドを終わらせる理由はいろいろあります。
バンドの主要メンバーが死んでしまったとか、何らかの理由で演奏できなくなってしまったとか、そういうのは至極マトモな理由なんだなぁ。
バンドが結成されて、それが永久に続くことはほとんどありません。そう考えると、メンバーがかなりいなくなってはいても、存続し続けているローリング・ストーンズは、本当に立派なバンドだと思います。ああ見えて、ミックとキースのパワーバランスがちゃんと取れてるってことですね。
そして、フレディが亡くなっても頑張っているクイーンもエライ!
この本では海外も日本も区別なく並べているところが面白いんですけど、海外のグループの場合は内輪もめが多いのに比べて、日本のアイドル系グループの最後って、所属事務所がひどいという話が多いのにビックリです。キャンディーズも、SMAPも、結局は所属事務所との確執ですもの。本人たちの意志とは別のところに解散の火種があるというのは、イヤな話ですねぇ。
この本の中に Guns 'n Roses の項目がありましたけど、活動休止の時期はあっても、ここは一度も解散してませんからね~(笑)
膨大な数のバンドの最後について集めたこの本、これまで知っていたことも知らなかったこともたくさんあって、とても楽しめました。著者のみなさんお疲れさまでした。
なお、この本のデータは2016年10月現在のものです。
2654冊目(今年353冊目)
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