『階段ランナー』 吉野万理子 346
横浜の高校2年生の広夢(ひろむ)は、思わぬきっかけで瑠衣と初めて話をしました。そして3年生になって同じクラスになったころには、冗談を言い合えるような友達になっていたのです。といっても2人が話をするのは昼休みと、放課後のわずかな時間だけだけど。
広夢は、水泳が得意だったのだけど、母親が事件を起こしてしまったのをきっかけに水泳部はやめてしまって、今は帰宅部です。
瑠衣は卓球の選手としての未来を嘱望されていて、毎日練習をしていたのに、ある日突然腕が上手く動かなくなってしまって、しばらく休むしかない状態になってしまったのです。
そんな2人だから、何となく話しやすい感じなんです。昨年まで彼らが通う高校の先生だった高桑先生から紹介された階段レースの話に興味を持ってトレーニングを始めたあたりから、やっとこの本のタイトルの話になっていきます。
階段の話が色々と出てきたのですが、階段に関する蘊蓄って色々あるんですねぇ。
人生ってなかなか思ったようにはいかないものだけど、誰かに相談したり、これまでやったことがないことをやってみたりすることで、いい方向へ進むこともあるんですね。
階段レースを機に、2人が更に仲良くなっていくところが楽しかったです。
2647冊目(今年346冊目)
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