『十年屋 2 あなたに時をあげましょう』 廣嶋玲子 29
自分にとってとても大事なものなのだけど、手元に置いておけないものを10年間預かってくれるのが十年屋さんです。
預かり賃は、自分の寿命の1年分だと聞いて、ウ~ンと悩む人も言えれば、それで構いませんと即答する人もいます。とにかく、この店にたどり着いた人のほとんどが大事なものをあずけていくのです。
手元に戻したいと思ったら、10年以内ならいつでも取りに行っていいのです。でも、時が経つにつれて大事ではなくなってしまうものもあります。10年経っても引取られなかったものは十年屋さんのものになります。それをそのまま売ることもあるし、作り直しの魔法使いのツルさんに頼んでステキなものに作り直してもらうこともあります。
ほとんどの人は預けたことで幸せになるけれど、「悲劇の足」の女の子のようにとんでもないことになってしまう子もいます。悲しいけれど、仕方ないことなのかもしれません。
十年屋さんのお店がある町には、いろんな魔法使いが住んでいます。
きっと思いもつかない魔法で、みんなを幸せにしてくれるのでしょうね。
この6編が収められています。
1 愛しのバイオリン
2 せつない宝箱
3 麗しの人魚
4 悲劇の足
5 思いがけない預けもの
6 いろどりの魔法使い
2691冊目(今年29冊目)
« 『時代の変わり目を、やわらかく生きる』 石川理恵 28 | トップページ | 『栞と嘘の季節』 米澤穂信 30 »
「日本の作家 は行」カテゴリの記事
- 『経済成長という病』 平川克己 24-350-3376(2024.12.10)
- 『誤作動する脳』 樋口直美 24-314-3340(2024.11.04)
- 『デスメタルアフリカ』 ハマザキカク 24-317-3343(2024.11.07)
- 『87歳、現役トレーダー シゲルさん』 藤本茂 24-302-3328(2024.10.23)
- 『転がる珠玉のように』 ブレイディみかこ 24-308-3334(2024.10.29)
「日本 児童書」カテゴリの記事
- 『ルドルフとノラねこブッチー』 斉藤洋 24-351-3377(2024.12.11)
- 『朝読みのライスおばさん』 長江優子 みずうちさとみ 24-336-3362(2024.11.26)
- 『がいとうのひっこし』 山田彩央里 、山田和明 24-318-3344(2024.11.08)
- 『おしごとそうだんセンター』 ヨシタケシンスケ 24-319-3345(2024.11.09)
コメント