ブログ内検索


  • ダメでもいいからやれ。
    体験もしないでお前ら、
    すぐに「ダメだ」って言うのは、
    学校で聞いただけの話だろう。
    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

読書Love!

  • 本が好き!
  • NetGalleyJP
    プロフェッショナルな読者
    グッドレビュアー 100作品のレビュー 80%

« 『ツナグ 想い人の心得』 辻村深月 26 | トップページ | 『時代の変わり目を、やわらかく生きる』 石川理恵 28 »

『貸本屋おせん』 高瀬乃一 27

Osen_20240106153801

貸本屋おせん

高瀬乃一(たかせ のいち)

文芸春秋

NetGalleyJP

第100回オール讀物新人賞(をりをり よみ耽り)

 浅草福井町の千太郎長屋に住む「おせん」は、梅鉢屋(うめばちや)という貸本屋を営んでいます。といっても店があるわけではなくて、本を風呂敷で担いでお得意さんの所を廻るという、かなり体力のいる商売で、江戸中でこんな仕事をしている女はおせんしかいません。

 盗品も扱うという噂もある同業者の隈八十のことを、最初の頃はかなり嫌がっていたのに、話が進むにつれて、こんな奴だからこそできることもあると割り切って付き合うようになったり、お得意さんの好みの本を探し回ったり、おせんが少しずつ成長していくところがいいですねぇ。

 幼馴染で青菜売りの登がおせんに「嫁に来ないか」と声を掛けてくるけれど、適当にあしらっているところがいかにも江戸っ子っぽいんです。

 江戸時代の古本屋は、取り扱う本の中にご禁制の艶っぽいものも含まれるので、そこいらの扱いが難しかったというのを初めて知りました。犯罪がらみの話の中で、かなり危ない目にも合ってしまうけれど、そんなことを気にしていたらこんな商売なんかできないよと言うおせんは、なかなかカッコいい女性です。続編もあるといいなぁ。

 

この5篇が収められています。

第一話 をりをりよみ耽り(ふけり)
第二話 板木どろぼう
第三話 幽霊さわぎ
第四話 松の糸
第五話 火付け

 浅草福井町は現在の台東区浅草橋1丁目あたりです。浅草橋駅のすぐ近くで、福井町通りという道路の名前だけが残っています。ここからなら浅草や両国に近くて、江戸の町を行商して歩く拠点としていい場所ですね。

#貸本屋おせん #NetGalleyJP

2689冊目(今年27冊目)

« 『ツナグ 想い人の心得』 辻村深月 26 | トップページ | 『時代の変わり目を、やわらかく生きる』 石川理恵 28 »

本・書店・読書」カテゴリの記事

日本の作家 た行」カテゴリの記事

NetGalleyJP」カテゴリの記事

文学賞」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 『ツナグ 想い人の心得』 辻村深月 26 | トップページ | 『時代の変わり目を、やわらかく生きる』 石川理恵 28 »