『都会のワニ』 クルライン、イ・ファジン、ルリ 6
高層ビルが立ち並ぶ都会で、主人公のワニくんは暮らしています。もちろん、ここで生まれたわけじゃありません。知らない人に連れてこられてしまったんです。ホントはみんなと仲良くしたいんだけど、ワニくんの顔を見ただけでみんな「怖い!」って逃げてしまいます。
ワニくんはそんな自分がイヤでたまらなくて、シッポなんかなけりゃいいって思っていて、だけどどうにもならなくて、欝々とした毎日を暮らしています。
最初はワニの話だと思って読んでいたのだけれど、あるところから、これはわたしたちみんなの話なんだなと思えてきたんです。
どうしてこんな姿で生まれてきてしまったんだろう?
何故、こんなところで生きて行かなければならないんだろう?
自分にないものばかり求めていたら、生きていることすら嫌になってしまいそうな毎日。
本当の自分に気がつけたら、もっと自由に生きられるのに、どうして気がつかなかったんだろう?
自分が自分であることを肯定するって大事なことなんだなって、ワニくんに教えてもらいました。
2668冊目(今年6冊目)
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