『沢村さん家のたのしいおしゃべり』 益田ミリ 7
お父さん70歳、お母さん69歳、彼氏ナシOLの娘ヒトミさん40歳、この3人家族の何気ないおしゃべりを読んでいると、たわいもない話をしているようで、けっこう大事なことが沢山あるんだなって思います。
お母さんたちの会話の中で「”お父さん助かるわー”って、子育て終わってもまだ夫、育ててる」なんて、典型的な昭和の夫を持つ人のボヤキよねぇ。
ヒトミさんが同僚のOLさんたちと「今、お年玉もらえたら何に使う?」っていう話で「肩こりをなんとかしたい」とか「上司どっかへ異動してくれないかな」とか、疲れたOLさんのボヤキも、しみじみ分かる。
お父さんが花屋さんで、買おうと思った花が仏花だとお店の人に教えてもらって「危なかったなぁ」って気づくところは可愛かったなぁ。
みんなで集まって食事や会話を楽しむこと
そんな当たり前のことが
なんらかの理由で
もしも突然
世界中の人々から取り上げられてしまったとしたら・・・
最後の話の中でのヒトミさんのこの言葉、とても重いです。そんな当たり前のことがコロナ禍のせいでなくなってしまったせいで、多くの人が苦しんだということを忘れてはいけないと思ったのです。
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