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『大往生したけりゃ医療とかかわるな 介護編』 中村仁一 45

大往生したけりゃ医療とかかわるな 介護編

中村仁一(なかむら じんいち)

幻冬舎新書 453

医療業界による”マインド・コントロール”が行き届いているせいで、何歳になってもどんな状態であろうと、病院へ行きさえすれば何とかなると思っている日本人のなんと多いことでしょう。p25

 前著「大往生したけりゃ医療とかかわるな」で中村さんがおっしゃっていたように、無理やり生かされている老人が大勢います。そんなこと言ったって、「心臓が動いているんだから」「もしかしたら良くなるかもしれないから」と家族は言いますけど、それはどうなんでしょう?

 そんなことをしていて、本当に医療が必要な人に迷惑をかけていないだろうか?無駄な介護に金や人を使っていないか?という疑問を持たない人だらけの日本という国、ここらで考え方を改めないと、国自体が介護破産してしまうのではないでしょうか。

 

ボケの完全な予防法は「ボケる前に死ぬこと」P59

 ボケないために「運動しましょう」「頭を使いましょう」ということが役に立たないわけではありませんけど、どんな人でも少しずつボケていきます。長生きすればみんなボケるんです。そういう意味でも、無駄に長生きしちゃいけないと中村さんは力説しています。

 

食べないから死ぬのではなく、「死に時」がきたから食べないのです。ムリに食べさせたり、のませたりするのは、本人の負担になるだけです。P149
食欲は本能です。生きるために食べるのは、あたりまえです。両腕に麻痺がないにもかかわらず、自力でものを食べない、あるいは食べられなくなれば、それは”お迎えが近づいた”と受け取ることを、年寄り間の合意事項にしようではありませんか。P243

 欧米では、自力で食べられなくなったら、それ以上食べさせようとはしないのだそうです。それが自然なことだと考えているからです。本人が食べたいと言っているならともかく、家族がそういうからという理由で無理やり食べさせるのは、暴力であると中村さんはおっしゃいます。

 若い人だって、身体が弱っているときには食べられなくなります。無理やり口に食べ物を突っ込まれたって食べられません。そういうことを強要するのは虐待なのです。

 人が死ぬのは自然なことです。少しずつ静かに死んでいくのが自然なことなのだということを、現代の日本人は忘れてしまったのです。

 だから改めて、死ぬということを正しく知ることが必要なのです。

2707冊目(今年45冊目)

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