『名著の話 僕とカフカのひきこもり』 伊集院光 36
「100分de名著」で伊集院光さんの心を掴んだ3冊についての対談集です。有名だけど、とっつきにくい感じがして読んだことがない本だったけれど、その本の話を聞くにつれ、自分にも思い当たる節があるということに気づいていくところが面白いのです。
・カフカ『変身』 川島隆(京都大学准教授)× 伊集院光
カフカの「変身」って有名な本だけど、実際に読んだことがある人は意外と少ないんだろうなぁ。主人公ザムザが、ある日突然虫になってしまって、会社へ行けなくなって困ったなぁと思っているという描写を読んで、伊集院さんはご自身が「ひきこもり」だった時のことを思い浮かべたのだそうです。部屋の外に出たくないのではなく、外に出られなくなってしまったという感情、それをザムザの中に見たのでしょうね。
・柳田国男『遠野物語』 石井正己(東京学芸大学教授)× 伊集院光
昔こんな不思議なことがあったんだよという話を上手くまとめた「遠野物語」を、「まとめサイト」的なものだと感じたというのは、なかなか言い得て妙だなと思いました。
・神谷美恵子『生きがいについて』 若松英輔(批評家、随筆家)× 伊集院光
どんな過酷な状況でも「生きがい」を持って生きている人がいること、自分が辛いと感じているときに、そんな自分よりももっとつらい現実と立ち向かっている人のおかげで、自分は生きていられると感じることがあると語る伊集院さんに、とても共感できました。
名著と呼ばれるような本には、いろんなことを考えさせてくれるヒントがたくさん含まれているのでしょうね。読書をすることも楽しいし、自分が知らない本を読んだ人の話を読んだり聞いたりすることも楽しいものです。
だから読書はやめられないなぁ!
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