『十年屋 3 時にはお断りもいたします』 廣嶋玲子 37
あまりにも愛おしいものだから、こわれてしまっても捨てられない。
思い出がつまっている品だからこそ、どこかに大事に保管しておきたい。
意味があるもの、守りたいもの、そして遠ざけたいもの。
そんなお品がございましたら、「十年屋」にいらしてください。
あなたの想いとともに、お預かりいたしましょう。
大事なものを預けに来る人もいれば、自分のものではないものをあずけに来る人もいます。すると、十年屋さんはこう言うのです「ご自分のものでないものはお預かりできません」。
たとえ嘘をついてでも預けようとする人もいますけど、十年屋さんにはわかってしまうのです。だって彼は魔法使いですから。
預かり賃は自分の寿命の1年と言われて、ためうことなくそれを差し出して、大事なものをここに預けて、それで幸せになるためのお店が十年屋なのです。
1 海で見つけたお友達
2 酔っ払いの記憶
3 頑固おやじのスープ
4 妬みの仮面
5 盗人の人形
6 お天気屋
2699冊目(今年37冊目)
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