『なんで勉強しなきゃいけないの? 1』 WILLこども知育研究所 編著 79
勉強嫌いだっていう子が大勢います。それ以上に、勉強嫌いだっていう大人が大勢います。
勉強しない理由として、学校で勉強したことなんて実際には役に立たないじゃないかとか、自分には関係のない学問を勉強したってしょうがないじゃないかとか、面倒くさいじゃないかっていうけど、ホントにそうなのかな?
この5人の勉強に対する考え方、読んでみてどう感じるかな?
・秋山 仁さん(数学者)
辞書で単語を調べられる? じゃあ、だいじょうぶ!
・ヒャダインさん(音楽クリエイター)
人生というゲームを楽しく攻略するために勉強が必要
・池谷 裕二さん(脳研究者)
この本を見ているキミ、一回、勉強やめちゃえ!
・伊勢﨑 賢治さん(紛争解決請負人)
今、時代が変わるとき! 新しい価値観で世界を生きぬこう
・根本 美緒さん(気象予報士)
かっこいい自分でいるために、勉強で自分をアップデート!
秋山仁先生が挙げている「この4つのことができるなら大丈夫」の所を見て、思うことがありました。
1.くつをくつ箱にしまう
2. 辞書を引く
3.本を見て料理をつくる
4.家までの地図を書く
大人のみなさん、この4つできますか?
「くつをくつ箱にしまう」というのは、パターン化することで余計な仕事が減るということだし、「辞書を引く」ことで、ひとりで好きなことを学ぶことができます。「本を見て料理をつくる」というのは読解力のトレーニングですよね。
そして、4番目の「家までの地図を書く」って大事なんですよ。「家からの地図」ではないところがポイントです。初めて我家にやってくる人がわかりやすいように、最寄駅やバス停などからの案内図を書くって、論理性も大事だし、近道よりも「間違えにくい道」を示すという判断力も求められます。
昔、パソコンの先生をしていたとき、図形を描く練習で、受講者の人たちに地図を書いてもらっていました。その時に、地図を書けない人が余りに多くてビックリしたのです。こういうことって、子どものうちに練習しておくことが大事だなって思います。こういうことから「説明する力」も伸びるはずです。
ただ頭ごなしに「勉強しなさい!」て言われて嫌だったという経験を持つ大人が、どうしてまた同じことを繰り返してしまうのでしょう?
ちゃんと理由を説明すれば、子どもは納得してくれるはずです。納得してくれないとしたら、説明ができていないからです。
だから、大人もこの本を読んで納得してください。そうしたら、やみくもに「勉強しなさい」なんて言えないはずです。
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