『書く習慣』 いしかわゆき 74
ブログの文章を書きながら、「なんだかマンネリだなぁ」とか、「つまんない文章だなぁ」って思うことがあります。まるで書けないということはないんですけど、言葉に詰まるような感じで、なかなか先に進まないということがあるのです。そこで読んでみたのがこの本です。
「うわぁ~」と思ったら「うわぁ~」って書こう。p54
「感動した!」みたいな文章を書いてしまってから、なんだかピンとこないねぇと思うことがあります。それは自分の言葉じゃないからなんですね。自分がその時思わずつぶやいてしまった言葉、それこそが生きた言葉なんだ。
「落ち着いたら」「準備が整ったら」は永遠に来ない。やる気の炎が消えないうちに、はじめてみよう。p124
「いつかとおばけは出たことがない」って言いますけど、そんな言い訳で先延ばしにしたってしょうがないんです。とにかく文章を書き始めることなんですね。思い付いたことをメモにちょこちょこっと書くことにしよう。
「なにもしなかった」と書くと、「なにかした」ことに気づける。p155
なにもしなかった日だと思ったとしても、その日はゆっくり寝られたのかもしれないし、何かしらは食べたり飲んだりしたんだから、まるでなにもしなかったなんてことはないんですよね。それに気がついたら、日記に書いておこうっと。
「簡単な言葉を使う」とは「思考する」こと。p163
難しい言葉を使うと、それで恰好がついてしまうから便利なんだけど、そういう使い方って、実は頭を使ってない証拠なのかもしれません。簡単な言葉で表現したらどうなるんだろう?たとえば「SDGs」って、ひらがなで表現したらどんな言葉になるんだろう?って考えてみると、けっこう難しいなぁ。
読者が読みたいのは、本の「あらすじ」ではなく本を読んだ「感想」なんです。
同じ本を読んでも、人が抱く感想はそれぞれですよね。
それを知りたいはずなんです。p182
わたしは、いつもそう思っています。「あなたはどう感じたの?」「あなたは登場人物のうち、誰に心惹かれたの?」みたいなことに興味を持つのであって、あらすじを知りたいわけじゃないのよね。
そう考えてみているうちにわかったんだけど、わたしの書評の中であらすじが多くなってしまう時って、その本の登場人物に思い入れができなかった時なんだなぁ。あの人カッコよかったとか、そんなに悲しまないでって、感情を動かされなかった時に、あらすじしか書けなくなるんだ!
過去の自分に向けると、似た境遇の人に読まれる。「ああすれば良かった」後悔は、未来の誰かを救う。p215
今を書き残しておけば、未来の自分が振り返った時に軌跡が見える。p261
自分が書いた文章が未来の自分や、誰かのためになるって考えたことなかったなぁ。書き残すことによって、時間を超えて誰かに伝わるって凄いことだと思う。
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