『オリンピア・キュクロス 3』 ヤマザキマリ 105
デメトリオスはソクラテスの「金に代えられない文化の尊さ」が大事なことだという話を聞いて感動します。でも、他のギリシャ人たちはソクラテスの話を聞いてもバカバカしいというのです。どうして理解されないのか?デメトリオスは悩みます。
そして、今回タイプスリップしたのは2020年、2回目のオリンピック間近の東京です。巌谷先生はもうお亡くなりになっていて、お孫さんと話をするのですが、この方の服装がスティーブ・ジョブズそっくり(笑)
ギリシャに戻ったデメトリオスは、プラトンなら理解してくれるだろうと、様々な話をするのですが、彼はデメトリオスの話をちっとも聞いてくれません。そこへ登場した手塚先生の我王と茜丸の話(火の鳥 鳳凰編)は、やっぱり深いなぁ!
本当は戦争の代替行為として生まれたはずのオリンピックなのに、お金のため、有名になるため、国威を示すために開催されているのが現代のオリンピックです。だとしたら、もう開催意義などどこかへ行ってしまっているのですよね。
このマンガの言いたいところは、その辺にあるのだなということがわかってきました。
巻末の養老先生とヤマザキさんの「オリンピック放談」も面白かったです。そして、お2人が「どろろ」が好きというのがとても嬉しかったです。
2767冊目(今年105冊目)
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