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『オイスター・ボーイの憂鬱な死』 ティム・バートン 93

オイスター・ボーイの憂鬱な死
The Melancholy Death of Oyster Boy & Other Stories

ティム・バートン 文・イラスト
Tim Burton

アップリンク
河出書房新社

米国

 この本の中に登場するのは不思議な子ばかり。姿かたちが変だからって親からも見捨てられてしまったり、近所の子からいじめられたり、誰もそばに寄ってこなかったり。

 世間からはじかれてしまう子たちだけど、それぞれに個性的で、好きなことがあって、自由に生きている。

 誰にも認められなくても、それでいいって思っている子がいる。

 周りが自分のことを悪く言うから、それを苦にしてしまう子がいる。

 世の中は、普通であることを求めてくるんだけど、そんなことできない子もいるんだから、放っておいてくれればいいのにね。意地の悪い奴ってのはどこにもいるんだなぁ。

 でも、いちばん可哀想だなって思ったのは、自分が愛されているって気がつけなかった子。残された彼はその後どうしたんだろう?

 

 ティム・バートンのブラックだけど、どこかかわいいキャラクターたちに、キュンキュンしちゃうなぁ。

 実写の映画監督になっても、この感覚があるからこそ面白い作品が作れているのよね、きっと。

2755冊目(今年93冊目)

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