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『銀座に住むのはまだ早い』 小野寺史宜 114

Ginzanisumunoha

銀座に住むのはまだ早い

小野寺史宜(おのでら ふみのり)

柏書房

今も千葉県にある家賃5万円弱のワンルームに住んでいる。
同じ条件なら、どこに住めるだろうか? 

その他条件は、フロトイレ付、管理費・共益費込み、定期借家を含まない、だけ。(本文より)

 

 東京23区で家賃5万円で借りられる物件を探して、その町を歩いてみるというだけなのですが、さすが小野寺さん、町の捉え方とか、気になるポイントが、いつもの小説の感じそのままなのです。

 さすがに千代田区や中央区で5万円は無理でしたけど、それでも6万円台の物件を探し出しました。物件までの道を観察し、散歩ルートも見つけてきます。近くに図書館があれば行ってみて、ご自身の著書が収められていることを確認すると「ありがたい」。定食屋さんで昼食を食べて「おいしい」。最後に駅前の喫茶店でコーヒーを飲んで「うまい」。

 1か所に付き、1日歩いて、次の日に原稿を書くという2日がかりの仕事で、最初は面倒くさいかなと思ったけど、気がついたら、こうやって月に1回知らない町を歩くというのは、なかなか良い気分転換になるし面白いなぁという気持ちになったという所が、さすが小野寺さんという感じです。

 23区をすべて回った後に、最後の短編小説に横尾成吾さんが登場してきて、ニヤニヤが止まりませんでした。

 SUUMO タウンに連載されていたものをまとめて、この本として発表されました。

2776冊目(今年114冊目)

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