『日々臆測』 ヨシタケシンスケ 142
「憶測」って辞書を引くと「いいかげんな推測をすること。あて推量。」なんて書いてある。よくわからないけど、こんなことじゃないかなって、自分勝手に想像することなのね。
道路に落ちているピンクのものを遠くから見た時に、女ものの下着だったらどうしよう?って思っちゃったヨシタケさん。近くへ行ってみたらピンクのハンカチでホッとしたの。こういう経験ってみんな持ってるんじゃないかしら?
小さい子にオシッコ大丈夫?とかお腹すいてない?って聞いて、その時は大丈夫って返事をしたのに、すぐに大丈夫じゃないって言い出すのは「人生経験が少ないから」ってヨシタケさんは思ってたんです。でも、気がついたんです。
実は、単純に子どもは「体が小さい」から、すぐにいっぱいになったりからっぽになったりするのだな、と思いました。
大人は憶測で子どもを叱ってたんだなぁ、って反省しているところがとっても素敵!これは子どもだけじゃなく、老人でも、若者でも同じことなのでしょうね。人それぞれの感じ方、尺度、体力などがあるんです。だから、同じタイミングでおなかがすくわけじゃないし、同じように見えてるのでもないし、同じように聞こえているわけでもない。その違いを理解しようとすることが大事なんだなぁ。
昔の職場のそばの道でよく見かける、タンクトップにミニスカート、ハイヒールの人がいたのね。後姿を見ている分にはどうってことない人だったんだけど、その人がクルっと振り返るの。すると見事な髭面のオカマさんなのね。見た人がビックリする顔を見るのが好きだったみたいで、ニコッと笑って去っていくの。目撃者が増えるにつれて、あの人はどんなお仕事しているのかしら?割と小柄よね、とかって同僚の中で話が盛り上がった時期がありました。
噂話って面白いんだけど、あれも憶測がかなり含まれていて、おまけに悪意がかなり含まれてるなぁって思います。他愛もないことならいいけど、本人が聞いたら嫌だなぁって思うようなことは言っちゃダメだよね。
そうそう、わたしの父がキリンさんが好きでね。といっても動物園のキリンじゃなくて、工事現場のクレーンのことなんだけど。わたしも、あの大きなキリンさんが大好きで、あのキリンさんが歩きだしたら凄いだろうなぁってときどき想像してしまうのです。
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