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『粗忽長屋の殺人』 河合莞爾 133

粗忽長屋の殺人(そこつながやのひとごろし)

河合莞爾(かわい かんじ)

光文社文庫

 古典落語に登場する長屋の人たちと言えば、八っつぁん、熊さん、彼らはマジメに働く職人だけど、あんまり稼ぎは良くないので、いつもおかみさんにお尻を叩かれっぱなし。頭もあんまりよくないので、難しいことや困ったことはご隠居さん(大家さん)にすぐに相談に行っちゃう。ご隠居さんだって、何でも知ってるわけじゃないから、適当なことを答えちゃうけど、それを真に受けるから、話がドンドン本筋と違う所へ行っちゃう。そんな粗忽長屋だけど、みんなそれなりに幸せに暮らしてます。

 お侍に町人が切られて死んだとか、行方知れずになったとか、病気になったとか、幽霊が出るとか、そういう話がご隠居さんの耳に入ります。この本に登場するご隠居さんは、いわば「アームチェアディテクティブ」。想像力を駆使して事件の真相を探るってわけで、その事件の真実やいかに!

 

其の一 夏 短命の理由(たんめいのわけ)

其の二 秋 寝床の秘密(ねどこのかくしごと)

其の三 冬 粗忽長屋の殺人(そこつながやのひとごろし)

其の四 春 高尾太夫は二度死ぬ(たかおだゆうはみたびしぬ)

 

 落語に登場する与太郎のような間抜けキャラも、決して見捨てないところが下町の懐の深さなんだよね。どんな人だって、同じ町に生きている仲間なんだよって思ってる。それこそが大事だよねぇ。

2795冊目(今年133冊目)

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