『らくだこぶ書房21世紀古書目録』 クラフト・エヴィング商會 145
未来から「古書目録」が送られてきたのです。目録を作った人から見れば古い本の目録ですけれど、過去の住人である私にとっては未来の本の目録です。ですから、この目録に載っている本を注文することはまだできません。目録のページをめくりながら、未来の人たちはどのような本を作り、どのような本を求めているのかを知ろうとするのです。
「世界なんて、まだ終わらないというのに(SLOW INK PRESS)」「7/3横分けの修辞学(堂島横分け倶楽部)」「魂の剝製に関する手稿(版元不明)」など、それぞれの本のタイトルが、それはそれは興味深いのです。どんなことが書かれているのかを想像するだけで身震いしてくるのです。こんなにも魅力的なコンテンツなのですから、きっと本の装丁も、文章も魅力的なことでしょう。
なのに、すぐに注文して読むことができないなんて、なんと罪深い古書目録なのでしょう。
それぞれの本の出版社の名称も実にユニークだし、この目録を作成した「らくだこぶ書房」という名前もフフフという気がします。
クラフト・エヴィング商会ならではの、大人のための書物でした。
2807冊目(今年145冊目)
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