『サエズリ図書館のワルツさん 2』 紅玉いづき 137
大学生の千鳥さんは、就職活動に失敗し続けて失望しています。このままではどうにもならないと思った彼女は、サエズリ図書館でボランティア活動をしようとワルツさんにお願いし、採用されました。そして図書館で働くうちに、本の修復に興味を持つようになったのです。
第一話 サエズリ図書館のチドリさん
第二話 サエズリ図書館のチドリさん Ⅱ
第三話 サエズリ図書館のチドリさん Ⅲ
第四話 サエズリ図書館のサトミさん
人見知りが激しい千鳥さんは、図書館の警備員のタンゴさんと話をするだけでもドキドキしていました。でも、彼の人となりを知るうちに、実は優しい人なのだと気づきます。そして、自分の身体がつらくなるのには理由があったのだということを知って、ずっと抱えてきた自分に対する誤解も解けてきました。
この物語のように、地球の未来が見えないとみんなが考えるようになる日がやってくるかもしれません。でも、そんな環境であっても自分らしく生きるというのは大事なことです。千鳥さんのように、必死にくらいついて行く気持ちがあれば、きっといつかは見つかるのですよね。生きるとはそういうものだと思いました。
これからも千鳥さんは本とともに生きて行く。
ワルツさんも、タンゴさんも、ポルカくんも、サトミさんも図書館とともに生きて行く。
そこに幸せが、自由が生まれるのだと思います。
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