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『お父さんと伊藤さん』 中澤日菜子 163

お父さんと伊藤さん

中澤日菜子(なかざわ ひなこ)

講談社文庫

2013年小説現代長編新人賞 受傷

 彩さんは本屋さんでアルバイトをして暮らしている34歳。一緒に住んでいる伊藤さんとは歳が20歳も離れているけど、意外と気にならないというか、ひょうひょうと生きている彼のことがかなり好きです。

 そんな2人暮らしの狭いアパートに、実家からお父さんが突然やって来て一緒に住むことになってしまったんです。お父さんは彩さんが一人暮らしだと思っていたようで、伊藤さんの存在にビックリしたようだけれど、実家に帰る様子はありません。

 お父さんはマイペースだし、口は悪いし、とにかくトホホな状態なんだけど、伊藤さんは意外と淡々としています。

 元々はお父さんと同居していたお兄さんと彩さんが、どちらもお父さんをどう扱っていいのか迷っているし、その割に話し合いもしないところが、何なんだろうなぁ?最後の方で伊藤さんが「ちゃんと話し合わないとね」と言っていたあたり、伊藤さんが意外とちゃんとしてるんだなぁって見直してしまいました。

 

 映画では伊藤さんをリリー・フランキーさん、お父さんを藤竜也さんが演じていたんですね。そのイメージを頭に浮かべながら読んでいたら、結構シビアなシーンでもニヤニヤしてしまいました。

 こうやって、親との関係を考えてみるって大事だなぁって思います。ホントは大事なことなのに、放りっぱなしにしていることって、みんなあるんじゃない?

2825冊目(今年163冊目)

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