『オリンピア・キュクロス 7』 ヤマザキマリ 164
デメトリオスの故郷トリトニアは多額の負債をかかえ、隣町に支配されてしまっています。
トリトニアに温泉が出ることをデメトリオスは発見しました。ローマ時代からスリップしてきたルシウスさんの助言も得て、温泉リゾート地としての復興が成功し始めると、村長は欲を出し始め、この村を観光で大きくしようというのです。
観光地として村が豊かになることは一見いい事に見えるけど、それによって失うものもあるんだということにデメトリオスは気づき始めます。
自分で自分を守る力、自分の命を愛する力、それを僕は取り戻したいんだ
夢に現れた円谷さんの言葉にハッとするデメトリオスでした。
いつの世も、欲が人を滅ぼしていくのだけど、その歴史を知っていても繰り返してしまうのは、人間が欲深いからなのか、自分だけは特別だと思っているからなのか。
だからこそ、自分が自分らしく生きるためには、一生懸命に考え続けなければならないのですね。
手塚治虫さん風な壁画に大笑いしたり、ルシウスさん懐かしいって思ったり、この作品の最終回で、いろんなことを考えさせられました。
第30話 疫病との歴史
第31話 ローマからの使者
第32話 起死回生の策!?
第33話 デメトリオスの弁論
最終話 表現と力
2826冊目(今年164冊目)
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