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『図書館の子』 佐々木譲 200

図書館の子

佐々木譲(ささき じょう)

光文社文庫

 「遭難者」は、たぶん聖路加病院へ運ばれたのでしょう。そこの医師が語る物語に引き込まれてしまいました。

 どの物語も、タイムトラベルによって引き起こされたものです。その時代へ行こうとして行った人もいれば、偶然にその時代へやって来た人もいます。元の世界へ戻れた人も戻れなかった人もいます。

 「傷心列車」の彼は、タイムトラベルしてまでやりたかった仕事は上手く行かなかったけれど、彼女との約束は守りたかったのです。この後、どうやって生き延びていったのか?それとも?なんて思いました。

 

・遭難者
 隅田川で救助され、病院へ運ばれてきた男は、意識が戻っても記憶は戻ってきませんでした。

・地下廃駅
 谷中に住む2人の少年は、廃駅になってしまった京成の寛永寺坂駅を一度見てみたいと思い、立ち入り禁止の扉をこじ開けた。

・図書館の子
 お母さんの帰りが遅くなるから図書館で待つことになったのですが、外は吹雪で路面電車も動かなくなってしまったのです。

・錬金術師の卵
 「錬金術師の卵」と呼ばれる磁器にまつわる「お前を500年後に送ってやる」という呪いはどうなったのか?

・追奏ホテル
 大連のクラシックホテルで85年前に開かれたパーティーへ行ってみたいと彼女は言い、そこに参加できることになったのは。

・傷心列車
 ダンスホールの女給だった千春は、哈爾濱(ハルピン)へ向かう列車に乗りました。

 

 タイムトラベルは、SF的な部分の魅力もありますけど、過去の時代の町や人の描写が重要なのだと思います。今大勢の人が暮らしている町が、あの頃は焼け野原だったのか、今は寂れてしまった町があの頃は大都会だったのか、新旧2枚の写真を並べてみるような思いが、頭の中を巡ります。

 この短編集、とても楽しくて一気読みでした。

2862冊目(今年200冊目)

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