『100万回生きたきみ』 七月隆文 187
美桜と公太は運命の人、だからいつか巡り合えると信じて公太は長い月日を過ごしてきた。でも、彼には呪いがかかっている。遠い昔に女神に誓ってしまったから、女神以外を愛さないと。
生まれ変わっても、あなたを愛したいと言える人がいるのは幸せなことだけど、それが叶えられてしまったら、それは本当に幸せなのかしら?なんて考えてしまいました。前世の記憶を残したまま出会うというのは、実は罪なことなのかもしれません。
生まれ変わるとしても、また人間になるとは限りません。鳥だったり、魚だったり、もしかしたら植物になっているかもしれません。でも、人間以外になれたら、その方が楽かもしれないと思ったりもします。
100万回も生まれ変わったら、さぞかしいろんな体験ができることでしょう。楽しいことも、悲しいことも、いろいろとあるでしょう。それを全部覚えているとしたら、わたしには耐えられないだろうなぁ。
最初の方は高校生の恋愛ものかなぁって思っていたのですが、第二章の辺りから壮大な話になって来て、後は一気読みでした。そして、美桜と公太だけでなく、ハルカもいて、初めて成り立つ物語だったと気がついて、とても不思議な気持ちになりました。
いやぁ、面白かった!
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