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『すてるデザイン』 永井一史+多摩美術大学 すてるデザインプロジェクト 220

すてるデザイン

永井一史(ながい かずふみ)
+多摩美術大学 すてるデザインプロジェクト

パイインターナショナル

NetGalleyJP

ごみ処理事業経費は年間21449億円で、国民一人あたりに換算すると17,000円となります。(2021年度)

東京23区のごみは東京湾に埋め立てられていますが、東京湾内に現在使用している新海面処理場の次に処分場を設置できる水面はなく、これが東京23区最後の最終処分場となっています。現在の捨てる仕組みを、当たり前に続けることはできないのです。

 「もう、これ以上ごみを捨てる場所がない」「国内で処理できないゴミを輸出している」ということを理解している人がどれだけいるのでしょうか?
 ゴミに関する問題の中で、「ゴミ処理の現状を知らない」ということが最初の問題です。ゴミは燃やせばカサが減るじゃないとしか考えていないのが大半の人です。でも、みんなが気付いていない「埋める場所がない」というのは、実に深刻なことなのです。

(江戸時代には)あらゆるものを直しながら使い、使用できなくなったものは燃料にし、灰も肥料などとして使用しました。資源を循環させるため、修理や回収(紙くず拾い、灰買い、下肥問屋など)の専門業者が多数存在しました。

 わたしが子どもだった50年前には、酒、醤油、酢、油などの液体はほとんどがビンあるいはカンで流通していました。一升瓶やビール瓶は返却するとお金がもらえたので返却率が高かったし、子どもたちも小遣い稼ぎに集めたりしていました。

 お豆腐屋さんやおでん屋さんへは鍋を持って買いに行き、洋服や靴下などは破けたり穴が開いたりしても直していたし、もっとボロボロになったら雑巾にして、とことん使いきりました。

 その後、大量生産大量消費が当たり前になってしまって、ゴミがドンドン増えてしまったのです。最近、ゴミ屋敷というのがあちらこちらで問題になっていますけど、それだって何でも安価に買えることの弊害なのではと思うのです。

 

 ゴミを減らそう、できればゴミにしない生活をしようとする人が増えてきました。余計な包装はしない。必要な分だけ買う。それだけでもかなり違うはずです。包装紙を束ねてノートを作ったりする人もいます。こういうことは、昔のおばあちゃんはみんなやってましたね。

 ゴミではなく資源として使うために、捨てる時に分別しやすくデザインする、ペットボトルの上につけているラベルのような無駄なものを失くすというのも、大事なアクションです。

 

 そして、何よりも大事なことは、「何でもお金で買おう」という考えを捨てることなのだと思います。食べ物は、廃棄しなくてすむように早めに食べ切ろうとか、新しく服を買おうとする前に、今持っている服の着こなしを考えてみようとか、それって本当に必要?と考えることなのだと思います。

 本当に地球環境を守ろうとするなら、そこから考え直さないとね。

#すてるデザイン #NetGalleyJP

2882冊目(今年220冊目)

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