『怪談えほん4 ゆうれいのまち』 恒川光太郎 259
真夜中に、友だちからあそびに行こうと誘われた。
家を出ると、丘の向こうに「ゆうれいのまち」がひろがっていた。
ゆうれいのまちへ入ったら、ゆうれいが大勢歩いていました。怖そうだけど、逃げようとは思わないのです。どちらかといえば、このまま歩き続けたいような気がしてしまいます。
おかあさんじゃない おかあさんは
ぼくを みしらぬいえに つれていった
ぼくはさらわれてしまったようです。知らない人だらけの「ゆうれいのまち」で、ぼくはくらすのです。
知らない人についてっちゃいけませんよって、小さいころによく言われたけど、あの頃はその意味がよくわかってなかったから、わたしだってこんな風に連れていかれちゃったかもしれないなぁ。
それにね、真夜中にあそびに行こうと言った友達って誰だったんだろう?彼もゆうれいのまちの人だったのかなぁ?
恒川さんの作品だから、きっと怖いだろうなと期待して読んでみたら、やっぱり怖かったです。誰も知らないところへ行ってしまって、二度と元の世界へは戻れなさそうな感じが怖いし、自分もゆうれいになっちゃったのかなぁという気分も怖いな。
2921冊目(今年259冊目)
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