『<読んだふりしたけど>ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』 三宅香帆 267
名作と呼ばれている本だけど、ずっと読まないまま来てしまった本もあれば、一応読んではみたけど何だかよくわからなかったという本もあります。だからこそ気になったこの本は、「名作だよ、読まなきゃ損だよ~、こうやって読んでみたらどうかな?」と三宅さんがあの手この手を教えてくれるのです。
私は、小説を読むという行為は、自分の中の多重人格性を癒す作業だと思う。(キャッチャー・イン・ザ・ライ)
わたしにとって、読んだことはあるけど、わけが分からなかったNo.1が「ライ麦畑で捕まえて(キャッチャー・イン・ザ・ライ)」なのです。高校生の時に読んだのだけど、どうもピンとこなかったという記憶があります。でも、あの年ごろの不安定な気持ちを、今だからこそわかるところもあるのかもしれないって思えてきました。この本で紹介されていた違う訳者だとどうだろう?というのを試してみようかなぁ。
あらすじが分かっているからこそ、大人になって読むからこそ、小説「ピーター・パンとウェンディ」は、いいんだよ。
子どもの頃に読んだ本を大人になって読み返すと「あれっ、こんなこと書いてあったっけ」ということがよくあるんですよね。それに、子ども目線では面倒くさいことばっかりいう大人が嫌なんだけど、自分が大人になってみると、そういうことを言っちゃうよなぁということがわかるから、だからこそ大人が読むべきなのかなぁ。
少女のキャラクターが大人になったら、誰かと結婚して物語が終わる」という前例に縛られているからだ。オルコットが取っ払いたかったのは、そういう、わたしたちの無意識な抑圧だったんじゃないんだろうか。(若草物語)
わたしは4姉妹の中で男っぽいジョーが一番好きだったから、彼女が結婚しないと言ったことに違和感を感じなかったんだけど、そうは思わなかった人が多いということに驚いています。
本書はみんなに小説を面白く読むコツを伝授する、という名目で、私が「小説って面白いんだよ!ほらー‼」と好きな小説について語りたいだけ語る本でありました。(あとがき より)
小説は面白いです。何故面白いかと言えば、自分が体験したことがないことや、出会ったことがない人に出会えるんですもの。子どもの頃はとにかく外国のお話が好きで、次は推理小説やSFへ走り、日本の作品を読むようになったのは大人になってから。最近は江戸時代や明治時代の日本の話が面白いと思うようになってきました。
三宅さんが紹介してくれた20冊の名作のうち、読んだことがあるのは7冊なんだけど、その面白さを満喫できてなかったんだなぁって思います。この本で紹介されていた「名作を読むコツ」を踏まえて、こういう本を読んでいきたいな!
〇この本で紹介された20冊
・カラマーゾフの兄弟
・グレート・ギャツビー
・吾輩は猫である
・ペスト
・金閣寺
・三体
・うたかたの日々
・羅生門
・雪国
・キャッチャー・イン・ザ・ライ
・老人と海
・ゴリオ爺さん
・ドグラ・マグラ
・ピーター・パンとウェンディ
・若草物語
・亜美ちゃんは美人
・お父さんは心配なんだよ
・眠り
・サラダ記念日
・源氏物語
2929冊目(今年267冊目)
〇三宅香帆さんの作品
・文芸オタクの私が教えるバズる文章教室
・人生を狂わす名著50
・私たちの金曜日(三宅香帆 編)
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