『その落語家、住所不定。』 立川こしら 247
私にとってのタンスはアマゾンだ。必要なモノだけ注文して、使ったら捨てる。洗濯だってほとんどしない。定住してるわけではないので荷物は最小限だ。次に泊まる予定のホテルに、アマゾンから衣服が届いている。今日までの服はそこに脱ぎ捨てて、新たなシャツで次の仕事場に向かうのだ。(本文より)
こしらさんは仕事柄移動することが多くなり、着るものなどの必要なものを補給するために家へ戻るということが不合理だと考えるようになりました。家なんかなくていいんじゃないかと考えるようになり、最低必要なものだけを持って全国を時には世界を転々とすればいいじゃないかという結論に至ったのです。
自分で作ったアマゾンの店に必要なものを注文して、次の移動先へ送っておくという方式は荷物を減らすのにとても有効な手段になりました。家へ帰るということを考えなくなってからは、旅の途中の寄り道もしやすくなりました。
車を運転して移動するということもやってみましたけど、渋滞したり、車が故障したりというリスクがあります。それに移動中に他のことができないのが不合理だと感じるようになりました。 電車や飛行機やタクシーだったら、移動中は寝ていようが、仕事をしていようが自由です。
あらゆる無駄な荷物を捨てようとし、実行していると、時には不便なことも発生します。「えっ、家がないの?」と怪しい目でみられることもあります。でも、そんな人は無視すればいいというのです。面倒な人とは付き合わないというのも、無駄を省くという思想の一部だと考えているからです。
こしらさんの発想は実に面白いと思います。同じようにはできないけど、いくつか取り入れることができる部分もあります。たとえば「電車の切符を予約で買わない」という、こしらさんのポリシーがあります。切符が安い時期に予約するというのが最近の流行ですけど、予約の時間に縛られてしまうことが嫌だという、こしらさんの考え方にとても共感します。
わたし自身、たとえは映画のチケットでも、前もって予約するということはしません。予約しておいたのに行けなかったという経験が何度かあるので、上映時間に間に合ったらそこで買うということにしたのです。新幹線だって、駅に着いた時に乗れるものに乗ればいいと思っています。要は、予約しなければ乗れないような日時に移動しなければいいということだけですから。
立川流に入門した段階から、よその噺家さんたちとは違う世界で生きていくことが当たり前だったからこそ、いろんなことを考え出せたのかしら?なんて思いながら、こしらさんの生き様に応援したくなってくるのです。
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