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『アップサイクル! ぼくらの明日のために』 佐藤まどか 274

アップサイクル!

ぼくらの明日のために

teens’ best selections 66

佐藤まどか(さとう まどか)

ポプラ社

NetGalleyJP

 丈(ジョウ)、紫月(シヅキ)、王(ワン)ちゃん、中学2年生の3人は、夏休みのグループ研究のため、紫月の姉の茜の研究スタジオに集まり案を練ることになりました。

 この3人、茜さんがやっている「アップサイクル」に興味を持ちます。自分にとって要らないものが誰かの役に立つものかもしれないし、今は使い道がわからないけれど、不要なものと思っていたものを違う使いかたをすることができるんじゃないかということに気づきました。

 

リデュース(reduce)は減らすこと、リサイクル(recycle)はペットボトルの素材でフリースを作ったり、ダンボールから再生紙を作ったりするようなことです。リユース(reuse)は、再利用のことです。

 王ちゃんは中国の人だから、丈や紫月よりもビジネス的な考え方をするので、話をしていて「オオ~」と刺激を受けることがたくさんあります。特に、リユースとかアップサイクルで稼ぐという考え方は、衝撃的だったのです。紫月が「中学生が稼いでいいの?」と聞けば、「子どもがお金を稼いじゃいけないなんて法はどこにもないよ」と王ちゃんは答えます。

 ボランティアだからお金をもらっちゃいけないとか、金儲けは悪いことだとか、こういう感覚って、日本人は大人になってもずっと持っているような気がします。そこを変えていくこともアップサイクルのひとつかなって思えてきます。

 「古いものは捨てて新しいものを買う」ということに疑問を持たずにみんなが暮らしてきたから、ゴミ問題が大変なことになっています。本当はまだまだ使えるものがたくさんあるし、ちょっと手直しすればいいもの、別の組み合わせをすれば面白いものになるものが世の中にはたくさんあります。そこに目を付けた中学生、いいぞ~!

 こういうことも新しいビジネスにつながるということを知るのって大事ですよねぇ。

 そして、丈くんのお父さんの人生もアップサイクルできるといいよね。

#アップサイクル #NetGalleyJP

2936冊目(今年274冊目)

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