『すべての神様の十月』 小路幸也 275
10月は神様大移動の月だから、神様の話を読みたくなって、この本を選んでみました。
日本には八百万の神様がいます。太陽も、月も、山も、海も、竈にも、トイレにも、ありとあらゆるところに神様がいるから、毎日どこかで会ってるはずなんです。気がつかないでいるのに、神様たちはちゃんとわたしたちを見守ってくれてます。
「前に<道祖神>が言ってました」
「何を?」
「我々は人間がいなかったら存在できない者です。このまま人間が減っていっていなくなってしまったら私たちはどうなるのかなって」
ホントに神様がそう思っていたら面白いなぁ。人間が神様にお願いをし、助けてもらうという構図のはずなのに、逆に神様に「人間がいないと困る」って思っているとしたら、何か救済策を考えてくれるのかしら?
神様同士が仲良さそうに話をしているのは、それぞれの使命が違っているから、情報交換をしたいって感じなのかしら?思わぬところに潜んでいる神様たちだから、わたしもどこかで出会っているのかもと思うようなお話が楽しいです。
最後に登場した幸夫さん、いい名前を付けてもらいましたね。
この7篇が収められています。
・幸せな死神
・貧乏神の災難
・疫病神が微笑む
・動かない道祖神
・ひとりの九十九神
・福の神の幸せ
・御蒔け・迷う山の神
2937冊目(今年275冊目)
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