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『この世でいちばん大事な「カネ」の話』 西原理恵子 314

この世でいちばん大事な「カネ」の話

西原理恵子(さいばら りえこ)

角川文庫

 日本人って、お金のことから逃げている人が多いですよね。何をするにしてもお金がないとどうしよもないことだらけなのに、どうしてそんなに避けたがってるのかなぁ。西原さんは、それじゃダメだ!ってこの本の中で何度も言っています。

 親が貧困だと、子どもも貧困になり、その連鎖がずっと続いてしまいます。貧しいと、将来なんか考えたってどうにもならないって諦めの気持ちが先に立ってしい、結果、考えることを放棄してしまいます。将来どころか明日のことすら考えられなくて、ただ生きているだけになってしまう。それでいいのか!

 

よく「自分に向いている仕事がない」っていう人がいるけど、食わず嫌いしてるってことも、あるんじゃないかな。やってみなきゃわからない、そんなことって、この世界には、いっぱい、あるからね。自分のことをやる前から評価していると、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれないよ。

 とにかく働くってことが大事だと西原さんは力説しています。誰かに頼って食わせてもらってると思ったら、言いたいことも言えなくなる。やりたいこともできなくなる。働いて金を稼ぐということが、自力で食っていけるというだけでなく、自分の自信にもなるという所が大事だというんです。

 どんな職業でもいいんです。夜の商売だろうが、汚れる商売だろうが、必死に働いていば、頭を使うようになるんです。技術的に追いつかなくても、愛嬌で乗り切るとか、ひと工夫するとか、挨拶をしっかりするとか、そういうことがお金になり、生きる力になるんです。

 

 ギャンブルって最初は軽い気持ちで初めても、結局深みにはまってしまう。これは「依存症」なんだって西原さんは断言しています。アルコールも、ギャンブルも依存症なんだから、家族だけで何とかしようなんて無理なんです。それを理解できないから、借金が増し、貧乏になり、家庭崩壊が起きてしまうんです。この構造がわからないばっかりに不幸な人が増えてしまうのは、どうにもやりきれない話です。

 西原さんのお父さんのように金のために死ぬなんて、一番バカバカしいことなんだから。

 お金は大事、真剣に考えようよ。っていう西原さんの叫びが、この本の中にたくさん詰まっています。

2976冊目(今年314冊目)

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