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『魔弾の射手』 青池保子 352

魔弾の射手

青池保子(あおいけ やすこ)

秋田書店

 久し振りに江東区森下文化センター内の「田川水泡・のらくろ館」の「のらくろ広場」(コミックスコーナー)へ行って見つけたのがこの本。お久しぶりのエーベルバッハ少佐は、やっぱりすてきだわ~!

 「エロイカより愛をこめて」のエーベルバッハ少佐が主人公となっているこの作品は、エロイカのようなお笑い要素は全くない、真面目なスパイものでした。この作品ではクラシック音楽が大事なポイントになっています。

 

 最初に登場するのはチャイコフスキーの「白鳥の湖」。ボリショイバレエ団のバレエを鑑賞することになった少佐が「やっぱりパスすりゃよかった」とつぶやくところが、このストーリーの中での数少ないお笑いポイントでした。そういえば伯爵にバレエは苦手だって言ってましたものね。

 次に登場するのが「フィデリオ」というベートーヴェン唯一のオペラです。この曲のことはわたし初めて知りました。彼の作品の中では余り知られていない方に属するんじゃないかなぁ。

 ラジオから流れるこの曲のことを聞かれて、普段は芸術オンチを自負する少佐なのに「フィデリオぐらい知っとる!」というのには驚きました。ボンにベートーヴェンの生家があって、小学生の時に見学したのだとか!ドイツ人にとっては基本中の基本ってところなんでしょうか。

 そしてタイトルとなっている「魔弾の射手」、これはウェーバーのオペラでしたね。悪魔との契約があって、7発中6発は射手の望むところに必ず命中するが、残りの1発は悪魔の望む箇所へ命中するというドイツの民話が元となったものです。

 

 冷戦時代の西ドイツへ亡命しようとしているロシア人を狙うスナイパー「オレグ」は正に「魔弾の射手」だったのです。オレグと少佐の戦いは実にスリリングでした!

 このストーリーの中でも6発目までは命中しましたが、その後は読んでからのお楽しみってことで。

 

 普段の少佐は本当に「鉄のクラウス」なんだなぁってことが良く分かるし、スパイの世界とは心理戦なのだということが見事に描けている作品でした。

3014冊目(今年352冊目)

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