『働かないの れんげ荘物語 2』 群ようこ 364
キョウコさんがれんげ荘に住むようになって3年経ちました。サイトウくんが引越してからしばらく空いていた部屋に、若い女性が入ることになりました。
その女性、チユキさんは、なんとリヤカーを引いてやってきたのです。そして、実はマンションの一室を持っているのだけど、そこでの暮らしがピンと来ないので住むところを探していたら、れんげ荘が気に入ってしまったというのです。マンションの賃料があるし、たまにバイトすれば生活できそうだという話にビックリするクマガイさんとキョウコさんでした。
キョウコさんは、前職が余りにもハードだったので、もう働くという選択肢は捨ててしまったのです。なのに、役所の人から電話がかかって来て、「なぜ働いていないのですか?」「病気なのですか?」などと聞かれて、驚くやら腹が立つやら。働いて税金を払っていないと、ここで生活しちゃいけないのか!と怒り心頭なのです。
必死に働いてお金を貯めて、早期リタイアしただけなのに、どうして役所にそんなこと言われなきゃいけないの?って彼女は怒ります。実家のお母さんもそうだけど、これまでの社会の常識みたいなものに縛られて、それを自分以外の人にも押し付けてくる人は必ずいます。
「無職ですけど、何か?」「働かないという自由もある」でいいのにねぇ。
キョウコさん自身も時々考えてしまう「自分のことは棚に上げて、人のことばっかり気にしてしまう」ってことに、みんなが気がつかないとね。
せっかく頑張らなくていい生活をしているのに、ついつい頑張りそうになってしまうキョウコさんだけど、いい友達に恵まれてるから、ここでの生活はまだまだ続きそうです。
3026冊目(今年364冊目)
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