『銀行屋と小間使い猫 十年屋と魔法街の住人たち 4』 廣嶋玲子 24-5
銀行屋のギラトさんの所へ使い魔としてかわいいミツがやってきました。ギラトさんはそれがうれしくてしょうがないのですが、ミツは毎日つまらなくて、悲しいのです。フラフラと町を歩いていたら、いろどり屋のテンに出会って、「どうしたんだい?」と聞かれたんです。
ギラトさんが自分を大事にしたいと思ってくれているのはわかるけど、「あたちになんにもお仕事をさせてくれないの。ギラトさんから信頼されていないと思うと悲しくてしょうがないの。」というんです。
十年屋さんの所へは、ギラトさんが相談に来ていました。ミツがふさぎこんでいて、それが心配だというのです。ミツさんにお仕事を教えてきた執事猫のカラシは思わずギラトさんに意見してしまいました。「使い魔はご主人のために働くのが生き甲斐なのです。なのに何もさせないなんて、ミツに失礼です!」
黄昏横町二丁目のみんなの協力もあったし、ミツからギラトさんの話を聞きたいとお願いしたのもよかったようです。お互いに少しずつ理解が深まっていきます。
プロローグ
1 小間使い猫のなげき、魔法使いの悩み
2 人形の値段
3 色の値段
4 とんぼ帰りの値段
5 恩返しの値段
6 銀行屋の値段
エピローグ
ギラトさんがどうして銀行屋になったのかというお話、そして銀行屋の仕事の大事さ、魔法使いたちが協力し合って生きていること。どれも面白いお話でした。
ミツちゃん、幸せになってね。
3031冊目(今年5冊目)
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